死後の世界

 死後の世界の豊かさをお伝えしようにも、それを例えるものが地上に無いので、うまく言い表せないのです。強いて言えば、本来の自我の開発を望む人たちの情憬、夢、願望が叶えられる世界です。発揮されることなく終わった才能が存分に発揮されるのです。
【潮文社(10)P82~83】

 こちらの世界では思念がすべてのものをこしらえる素材です。ですから心に思うことがみな存在するわけです。
【潮文社(10)P72】

 いわゆる幽界でも低級な境涯にはまだ貪欲とか権力欲とかが存在します。忘れてならないのは、死んだ人間は霊的には死ぬ前とまったく同じであることです。地上と違って霊界は思念が実在の世界です。
【潮文社(10)P71】

 地上のような“生きるための必需品”を得るための苦労がいらないことです。食糧品や衣類を買う必要がありません。お金を払ってまでして家を求める必要がありません。全部そろっているのです。
【潮文社(10)P71】

 海もあれば山もあり、湖もあり、花も樹木もあり、動物も小鳥もいます。その美しさの中には実際にこちらへ来ないと分からない種類のものがあります。ある程度の霊性に目覚めた者なら、もはや物質界の愉しみ(飲食欲・性欲等)を求めなくなります。
【潮文社(10)P70~71】

 霊界では思念は実体のある存在なのです。存在するすべてが思念でこしらえられているのです。
【潮文社(10)P70】

ー霊界へ行っても地上と同じように何らかの形体を具えるのでしょうか。
 幽霊や妖怪になるのではありませんよ。首のないお化けになるのではありませんよ。立派な胴体と、他人と区別のつく容貌を具えた、実在の個的存在です。
【潮文社(10)P69】

 とにかく地上を去ってこちらへお出になれば、言葉では言い尽くせないほどの豊かさが待ちうけております。
【潮文社(10)P69】

 みんな自分がしたいと思うことにたずさわっております。霊界には無限の種類の楽しみがあります。
【潮文社(10)P68】

 こちらへ来てからも仕事があります。が、それは自分がやりたいと思う仕事であって、お金を稼ぐためとか家賃を払うためとか衣服や食糧を買うためにするのではありません。
【潮文社(10)P68】

 私が霊界の界層の話をする時、それは必ずしも丸い天体のことを言っているのではありません。さまざまな発達段階の存在の場のことを指しており、それらが地理的に平面上で仕切られているのではなくて、低いレベルから高いレベルへと、段階的につながっているのです。
【潮文社(10)P33】

 人間に可愛がられた動物は、霊界でずっと待っていて、その人が他界してきた時に出迎えます。
【潮文社(8)P187】

 霊的に病んでいる場合はこちらにある病院へ行って必要な手当てを受けます。両親がまだ地上にいるために霊界での孤児となっている子供には、ちゃんと育ての親が付き添います。
【潮文社(8)P116】

 霊界での生活は段階的に向上していくようになっています。各界層、段階、ないし表現の場は、下と上とが地理的にではなく進化的な意味で重なり合い、次第に融合しております。
【潮文社(8)P116】

 霊界にも庭園もあれば家もあり、湖もあれば海もあります。なぜかと言えば、もともとこちらこそが実在の世界だからです。
【潮文社(8)P115】

 霊界の低い界層、いわるゆ幽界の環境は地上とそっくりです。これは新参者が感覚を馴らしていくための神の配慮です。
【潮文社(8)P114~115】

 他界してきた人はその人と何らかの縁故のある人たちによって看護されます。その人たちは死期が近づいたことを察知することができ、迎えに出ます。
【潮文社(8)P122~123】

ー霊界にも自分を役立てる機会があるのでしょうか。
ありますとも!地上よりはるかに多くの機会があります。
【潮文社(8)P109】

 死とは物的身体から脱出して霊的身体をまとう過程のことです。少しも苦痛を伴いません。
【潮文社(8)P103】

 霊の世界は地理的なものではありません。霊界は七つの界に分かれているなどと、まるで地図でも見るような言い方をする人がいますが、そのようなものではなく、すべてが融合し合っているのです。
【潮文社(8)P95】

 人間にはいろいろな身体があって、それぞれ発達程度が異なります。その肉体から抜け出ると、それとそっくりの幽質の身体をまといますが、それは地上時代からずっと使用し自我を表現していたものです。
【潮文社(8)P91】

 あなた方の世界では考えたことが行為として具体化します。私たちの世界では考えたことが霊的実在とし具現化し、それには、あなた方にとって物質の世界が実感があるように、私たちにとって実感があります。
【潮文社(8)P86】

ー他界直後には言語上の問題がありますか。
「あります。いわゆる“幽界”、つまり地球にもっとも近い界層においてはあります。」
【潮文社(8)P85】

 地上と霊界の違いは、地上ではさまざまな発達段階の人がいっしょに生活できることです。こちらでは同じレベルまで発達した者としか会えません。霊的身体は霊格が高くなるほど成熟していきます。
【潮文社(8)P81】

ー書物を読むことがあるとおっしゃいましたが、それも思念でできているのですか。
「すべての物体に霊的複製品があります。地上で書かれたものが複製されて納めてある図書館があります。必要が生じると、そこへ行って調べものをして知識を得ます。音楽も絵画もあります。地上にあるものは全てこちらにもあります」
【潮文社(8)P80~81】

 あなたの交信レベルは霊的に同じレベルの者との間でしかできません。自分より上のレベルの者とはできません。そのレベルまで霊的に成長するまでは、そのレベルのものが受け入れられないからです。自分より下のレベルまで下りることはできます。
【潮文社(8)P77】

 永遠の太陽ともいうべき光源があり、暗闇がありませんから、寝るということもしません。
【潮文社(8)P77】

 食べることも飲むこともいたしません。そうやって養わねばならない物的身体が無いからです。
【潮文社(8)P77】

ー死後の世界ではお互いのコミュニケーションはどのようにして行うのでしょうか。
「こちらへお出になれば、もはや肉体はありません。肉体そっくりの身体はありますが、言葉は話しません。言語というのはいたってお粗末な思念の代用品でして、地上に近い下層界を除けば、そういうお粗末な媒体を用いなくても、以心伝心のすばらしい交信方法があります。
【潮文社(8)P76~77】

 私たち霊の世界の生活がどうなっているか、その本当の様子をお伝えすることはとても困難です。霊の世界の無限の豊かさについて、あなた方は何もご存知ありません。
【潮文社(8)P76】

 私たちの世界の素晴らしさ、美しさ、豊かさ、その壮観と光輝は、地上のあなた方にはとても想像できません。
【潮文社(8)P72】

 霊の世界では、次の段階への準備が整うと新しい身体への脱皮のようなものが生じます。しかしその界層を境界線で仕切られた固定した平地のように想像してはなりません。次元の異なる生活の場が段階的にいくつかあって、お互いに重なり合い融合し合っております。
【潮文社(7)P195】

 こちらでは魂の成長に応じた界、つまりその人の知性と道徳性と霊性の程度にちょうどよく調和する界に住むようになります。
【潮文社(7)P130】

 こちらの世界は地球の自転とは何の関係もありません。昼もなく夜もなく、季節の変化もありません。地上世界で使用されている意味での時間はありません。太陽は見たところ昇ったり沈んだりしていますが、こちらにはそういうものがないのです。
【潮文社(7)P100】

 霊界の下層界では地上で起きていることのすべてが再現されております。
【潮文社(7)P74】

 私たちの世界は精神と霊の世界であることを忘れないでください。思ったことがそのまま現実となるのです
【潮文社(7)P32】

牧師「死後の世界とはどういう世界ですか」
「あなた方の世界と実によく似ております。但し、こちらは結果の世界であり、そちらは原因の世界です」
【潮文社(5)P173~174】

 霊の世界には時間もありませんし距離もありません。意識の焦点を合わせさえすればいいのです。
【潮文社(5)P166】

 霊界にも広い広い動物の王国があることをご存知ですか。そこでは動物界のあらゆる種類がー動物も小鳥もー襲ったり恐がったりすることなくいっしょに暮らしております。
【潮文社(5)P161】

 ー霊の動く速さに限界がありますか。
「私たちスピリットの動きに時間・空間の制約はありません。霊界生活に慣れてくるとまったく制約をうけなくなります。この地球のどの地域でも思念の速さで行き着くことができます。」
【潮文社(4)P149】

 ー霊界も地球の電磁場あるいは重力場の影響をうけて地球や太陽と運動を共にしているのでしょうか。
「私たちの世界は地球の回転の影響はうけません。昼と夜の区別がないのです。エネルギーも地球に生命を賦与している太陽からうけているのではありません。引力は物質だけが受けるのであって、霊的なものは影響をうけません。霊的な法則とは関係がありません」
【潮文社(4)P149】

 ー霊界はたった一つだけですか。
「霊の世界は一つです。しかしその表現形態は無限です。地球以外の天体にもそれぞれに霊の世界があります。物的表現の裏側にはかならず霊的表現があるのです」
【潮文社(4)P146】

 ー急死した場合、死後の環境にすぐに慣れるでしょうか。
「魂の進化の程度によって違います」
【潮文社(4)P145】

 ーこの肉体を棄ててそちらへ行っても、ちゃんと固くて実感があるのでしょうか。
「地上よりはるかに実感があり、しっかりしてます。本当は地上の生活の方が実感がないのです。霊界の方が実在の世界で、地上はその影なのです。」
【潮文社(4)P144】

 ー地上で孤独な生活を余儀なくされた者は死後も同じような生活を送るのですか。
「いえ、いえ、そんなことはありません。そういう生活を余儀なくされるのはそれなりの因果関係があってのことで、こちらへ来ればまた新たな生活があり、愛する者、縁あるものとの再会もあります」
【潮文社(4)P143】

 ー死後の世界でも罪を犯すことがありますか。もしあるとすれば、どんな罪が一ばん多いですか。
「もちろん私たちも罪を犯します。それは利己主義の罪です。ただ、こちらの世界ではそれがすぐに表面に出ます。心に思ったことがすぐさま他に知られるのです。」
【潮文社(4)P142】

 地上の誰一人見たことのないような花があり色彩があります。その他小鳥もおれば植物もあり、小川もあり、山もありますが、どれ一つとっても、地上のそれとは比較にならないほどきれいです。
【潮文社(4)P135】

ーでは霊の世界について理解をもった人の場合はどうなりますか。
「幽体の精妙化がスムーズに進行します。ある器官が霊の生活に不要となったことを自覚すると、その器官が退化しはじめ、そのうち消滅してしまいます」
【潮文社(4)P129】

 ー幽界ではたとえば心臓なども残っていてやはり鼓動するのでしょうか。
「肉体器官が残っているか否かはその霊の自覚の問題です。
【潮文社(4)P128】

 一つの界から次の界へよじ登っていくのではありません。自然に成長し、自然に進化していくのです。程度の低い要素が高い要素にその場を譲っていくのです。
【潮文社(4)P128】

 あなた方が幽界と呼んでいるところは霊の世界の中の小さな区域です。それは低い境涯から高い境涯へと至る無数の段階の一つにすぎません。きっちりと周囲が仕切られて存在するのではありません。それを“界”と呼んでいるのは、あなた方に理解できる用語を用いるしかないからです
【潮文社(4)P127】

 ー死後の世界での体験は主観的なのでしょうか客観的なのでしょうか。
「客観的です。
【潮文社(4)P126】

 幽界の生活にも段階があり、意識の開発とともに徐々に、着実に、土臭さが取れていきます。そして生命というものが物的な相を超えたものであることが判りはじめます。
【潮文社(4)P125】

 こちらは本質的には思念の世界、思念が実在である世界です。思念の世界ですから、思念が生活と活動の表現のすべてに形態を与えます。
【潮文社(4)P124】

 ー幽界がこの世とそっくりであるというのが私には理解できないのですが…。
「地上界の次の生活の場は地上の写しです。もしそうでなかたら、何の予備知識もない幼稚な霊に耐えきれないショックを与えるでしょう。
【潮文社(4)P124】

 霊の世界は償いの世界であると同時に埋め合わせの世界でもあります。地上世界では得られなかったものが補われてバランスを取り戻すのです。
【潮文社(3)P164】

 一度あなたも私と同じように、経済問題の生じない世界、お金が何の価値もない世界、物的財産が何の役にも立たない世界、各自が有るがままの姿をさらされる世界、唯一の富が霊的な豊かさである世界、唯一の所有物が個性の強さである世界、生存競争も略奪も既得権力も無く、弱者が窮地に追いやられることもなく、内在する霊的能力がそれまでいかに居睡りをしていても存分に発揮されるようになる世界に一度住まわれたら、地上という世界がいかにむさ苦しく、いかに魅力に乏しい世界であるかがお判りになると思います。
【潮文社(3)P153~154】

 霊の世界へ来て神からの授かりものである資質を発揮していくと、地上と同じ進化の法則に従って進歩していきます。つまり霊的な界層を一段また一段と向上していきます。界層という言い方をしましたが、一つ一つが仕切られているわけではありません。霊的な程度の差があり、それぞれの段階にはその環境条件にふさわしい者が存在するということです。
【潮文社(3)P153】

 死後の世界での結びつきは結ばれたいという願望が大切な絆となるということ、そして地上では死後あっさりと消滅してしまう絆によって結ばれている家族がいるということを理解ください。
【潮文社(3)P24】

 地上と霊界との間の親和力の作用によって、今どこそこで誰が死の玄関を通り抜けたかが察知され、直ちに迎えの者が差し向けられます。
【潮文社(3)P17~18】

 正しい認識をもち、すでに地上時代から死後の世界を当然のことと考えていた人は死後、あたかも手袋に手を入れるように、すんなりと新しい環境に馴染んでいきます。死後に何が待ちかまえているかを知らずに来た者、あるいは間違った固定観念に固執していた者ー大勢の案内者を差し向けなければならないのはこの類いの人たちです。各自の必要性に応じて適当な指導霊が付けられます。
【潮文社(3)P14】

 霊界は実にうまく組織された世界です。各自が持って生まれた才能ー地上では未開発のままで終ることが多いのですがーそれが自然な発達の過程を経て成熟し、それぞれに最も相応しい仕事に自然に携わることになります。
【潮文社(3)P13】

 霊界ではベッドが欲しいと思う人は用意していますが、寝る必要はありません。夜が無いのですから
【潮文社(2)P160】

「書物あるいはそれに類するものがありますか」
「あります。書物なら実にたくさんあります。地上にある本の全ての複製もあります。地上にない本もたくさんあります。ー中略ー」
【潮文社(2)P154】

「名前は霊界へ行っても地上時代のままでしょうか。例えばリンカーンは今でもAbraham Lincoln という氏名で知られているのでしょうか」
「そうです。身元の確認の上でそうしておく必要がある人は地上時代の氏名のままです。ただ、氏名がすなわちその人物でないことを忘れてはなりません。その人を認知するための手段の一つに過ぎません」
【潮文社(2)P152~153】

「新聞やラジオもあるのでしょうか」
「ラジオはありません。通信様式が違うからです。いちばん一般的な方法はテレパシーですが、要領さえ呑み込めば、目の前にいなくても莫大な数の人に向けて呼びかけることができます。それは地上のラジオとは原理が異ります。
 また、いわゆる新聞はありません。ー中略ー」
【潮文社(2)P151】

「コンサートとか演劇とか博物館のようなものもありますか」
「博物館は大きな建物ー学問の殿堂の中に設けてあり、そこにありとあらゆる種類のコレクションー地上の全歴史にわたる資料から霊界の興味ぶかい生活形態を示すものまでが展示されています。ー中略ー
 コンサートはしょっちゅう開かれております。ー中略ー
 劇場ーこれも数多くの種類があります。ー中略ー」
【潮文社(2)P150~151】

「霊界には“国会”はありません。住民の生活を規制するための法律をこしらえる必要がないからです。霊界では自然法則が全てを律するのです。ー中略ー」
【潮文社(2)P150】

「みんな自分の家をもっているのでしょうか」
「はい、持ちたいと思う者は持っております。そう望んでそれなりの努力をいたします。が、持とうと思わない者もいます。同じく家を持つにしても自分の建築の好みに合わせて工夫する者もあります。例えばあなた方のご存知ない照明方法を組み込んだりします。こうしたことはその霊の創造的才能に関わる個人的な好みの問題です」
【潮文社(2)P149】

 「霊界にも電車がありますか」
 「ありません。ただし電車に乗りたいと思えば電車が目の前に現れます。ー中略ー」
 【潮文社(2)P148】

 死んであの世へ行った人はどうやって時を過ごすのですか (という質問に答えた部分からの抜粋)
 私どもの世界には夜と昼の区別がありません。光の源が地上とは違うのです。したがって地上と同じ意味での時間はないことになります。こちらでは霊的状態で時間の流れを計ります。ー中略ー霊界の下層界では生活に面白味が乏しいですから、時間が永く感じられます。上層界ではーむろん比較上の問題ですがー快い活動が多くなりますから短く感じられます。
【潮文社(2)P146】